ED(勃起不全)とは?症状・原因・治療方法
ED(勃起不全)とは?
以前はインポテンスと呼ばれていましたが性的不能症という差別用語であることから近年ではED(Erectile Dysfunction)と呼ばれるようになりました。
EDとは満足のいく性行為を行うのに十分な勃起が得られない、または維持できない状態が持続または再発すること」とされています。他に硬さが不十分や勃起状態が維持できないなど、満足な性行為が行えるだけの勃起が得られない状態もEDとなります。EDは誰でもなる可能性のある疾患です。
勃起のメカニズムとは?
勃起とは性的刺激を受けると、脳からの信号が神経を伝わって陰茎へ届きます。陰茎の動脈は拡張し陰茎海綿体へ流れ込み血液量が増えます。同時に陰茎海綿体の平滑筋が弛緩することにより海綿体へと血が流れ込み、血液の圧力によって海綿体は硬くなって勃起が起こります。
EDはどんな症状?
EDは完全に勃起しないことと思っている人がいるかもしれませんが、満足に性行為を行えないことでセックス中の中折れ、勃起はするが途中で萎える、勃起に時間がかかるなど勃起機能に悩みがあれば治療対象になります。お早めに医師へご相談してください。
EDの原因は?
加齢や生活習慣病等、人によってさまざまな原因が考えられますが大きく分けると3タイプに分類されます。
【心因性ED】心理的・精神的な原因。ストレスやプレッシャー等
【器質性ED】血管や神経の障害が原因。動脈硬化や糖尿病・高血圧等の生活習慣病
【薬剤性ED】 服用している治療薬が原因。降圧剤や抗うつ剤等
第1のピークは30代後半から40代前半に多い、子作り世代でもあり、プレッシャーをかけられる精神的な理由による心因性EDです。第2のピークは、50代から60代にかけて生活習慣病(糖尿病、高血圧、脂質異常症など)、肥満、煙草などで加齢に応じて血管が硬くなり老化することが原因で起きる「器質性ED」です。
EDの対策は?
大きく分けて以下の3パターンの対策が実践できそうです。
体質を改善する
・生活習慣の改善(適度な運動やストレス・禁煙等)
・牡蠣、にんにく、スッポン等の滋養食
・亜鉛・マカ等の精力剤やサプリ
ED治療薬を服用する
・バイアグラ・レビトラ・シアリス・バイアグラジェネリックの処方
外科的な治療をする
・陰茎海綿体注射等
ED診療施設やクリニックの選び方
EDは恥ずかしく誰にも相談しにくい病気ですが、早期治療をすればスムーズに改善が期待できます。加齢や生活習慣病など治療を先送りにせずにできるだけ早めに受診することをおすすめします。EDは特別な病気でもなく、中年男性に多く見られる疾患です。
「どこに行けばいいかわからない」ときにはEDを相談できる病院で探してみましょう。
病院は受付や看護師など女性スタッフが気になるかもしれません。ED専門クリニックはすべて男性スタッフのみなので気軽に相談しやすいです。また専門クリニックはED治療に特化していることから医師の経験が豊富で質の高い治療を提供できるため、改善の期待値は高くなると思います。
糖尿病がED(勃起不全)の原因になる? この2つの意外な関係性とは
EDの原因はいくつかありますが、そのうちの1つに糖尿病が挙げられます。
一見、無関係のように思えるEDと糖尿病。近年では若くても糖尿病を発症する方も多く、リスクを抱えている人はそれ以上に多いため他人事ではない病気です。糖尿病が引き起こすEDには十分に気をつけておきたいですね。
今回は、なぜ糖尿病がEDの原因になるのかについて詳しく解説していきます。
EDと糖尿病の関係性とは!?
糖尿病は、血液中の糖分濃度が高い状態が続く病気です。重症化すると腎機能障害や失明、手足の壊疽が引き起こされることもあり、他にもさまざまな病気へつながることもあります。決して侮ることはできません。
そんな糖尿病には、「糖尿病性勃起障害」という勃起障害を引き起こす合併症もあるといわれています。
アメリカの糖尿病・消化器・腎疾患研究所の調査によって、糖尿病の男性がEDを発症する割合は、糖尿病でない男性の2~3倍だとわかったのです。研究論文の中には、糖尿病患者の80%がEDを合併しているという結果もあるほどです。
糖尿病によるEDの主な原因3つ
糖尿病によってEDが引き起こされる原因は、「器質性ED」「薬剤性ED」「心因性ED」の3つが挙がります。それぞれの症状について掘り下げていきましょう。
糖尿病によるEDの原因1. 器質性ED
勃起は、性的な興奮によって脳や神経に刺激が加わり、海綿体へ大量の血液が流れ込むことで起こります。一見シンプルな流れにも思えますが、実は体内のいろいろな器官が関係しているのです。
糖尿病にかかると神経障害や血流障害が起きやすくなるため、勃起に必要な刺激や血液が送られにくくなります。これがEDの原因です。
また、高血糖が続くと体内の血管機能が低下し、神経にも障害が引き起こされます。糖尿病の症状で海綿体動脈の働きが低下して弛緩が起こり、たとえ勃起をしても十分な硬さが得られなくなるというケースもあります。
糖尿病によるEDの原因2. 薬剤性ED
糖尿病治療の薬がEDの原因になることもあります。長年の研究により、糖尿病治療の薬の中にEDを引き起こす副作用を有すものがあることが分かっています。
糖尿病によるEDの原因3. 心因性ED
糖尿病による合併症のリスクや治療の負担などが心身にストレスを与えていることがあります。運動療法や食事療法、投薬などを続けることが精神の疲労につながっている糖尿病患者も少なくありません。自身では気が付かないものの、うつ状態が起こっており、これがEDの原因となるケースもあります。
また、糖尿病によって性欲が低下することもEDの原因といえます。糖尿病によって男性ホルモンのテストステロンの分泌が低下することで性欲が衰え、これがEDにつながると考えられるのです。
まとめ
糖尿病とEDには、深い関係があることが分かりました。
とはいえ、糖尿病を患う方すべてがEDになるわけではありません。ED治療を取り入れたり、生活習慣を改善したりすることで、EDの予防改善ができるケースも十分にあります。糖尿病によるEDの可能性が考えられるときには、複合的な対処を行っていくことが大切です。
保険が適用される包茎手術とは?適用される理由について解説
包茎に悩む男性は少なくないと言われていますが、その中でも多くの人が気になっているのは、「包茎手術には保険は適用されるのか?」ということではないでしょうか。
包茎には、主に以下の3つがあります。
・真性包茎
・カントン包茎
・仮性包茎
この中で、保険が適用となるのは、真性包茎と日常生活において支障があるカントン包茎だと言われております。一方、仮性包茎の場合は保険は適用されません。また、保険適用される手術は手術方法が限られているため、カントン包茎や真性包茎の方でも保険適用の手術方法で手術しないと保険適用にならないことがあります。
このように包茎手術をするうえで、保険適用には適用される包茎と、そうではない包茎や、保険適用される手術方法があります。
ここで、「同じ包茎手術なのに、なぜ仮性包茎は保険適用されないのか?」と疑問に感じる方も多いのではないでしょうか?
ということで今回は、なぜ真性包茎とカントン包茎は保険適用可能で、仮性包茎は適用外なのかについて解説します。さらに、包茎手術を保険適用で受けることについて、少し深堀した内容を皆さんにお届けいたします。
真性包茎とカントン包茎が保険適用される理由は、機能面に不具合があるため治療が必要と考えられているからです。
真性包茎とカントン包茎はペニスが持っている本来の機能を果たすことが難しいため、治療が必要であると考えられています。
一方、仮性包茎は勃起した場合でも包皮を剥いて亀頭を露出させることができ、性行為の際も不具合なく行えるため、治療が必要であると考えられていません。そのため、仮性包茎は保険適用外になると言われています。
真性包茎とカントン包茎の人は保険適用される理由を理解できたと思います。しかし、保険適用だからといって費用が安くなるとだけ考えていてはいけません。保険適用で包茎手術を受けるデメリットも存在するため、しっかり知っておく必要があります。
保険適用で包茎手術を受けるデメリットについて
真性包茎・カントン包茎の場合、病院で保険適用の手術を受けられることをご説明しました。保険が適用されれば、手術費用を抑えられるため、安心した方もいらっしゃるかもしれません。しかし、保険適用範囲内で手術を受けるといくつかのデメリットがあります。ここでは、保険適用内で受けられる包茎手術のデメリットを、いくつかご紹介いたします。
跡が残る手術方法を採用している
保険で行う手術は、簡単に言えば最低限度の手術だと言われています。つまり、包皮を切って亀頭を出すことだけを目的としています。見た目や手術の傷痕などについては重要視していないため、治すことが出来ても、「手術痕が目立つ」「見た目が悪くなる」というケースが非常に多いのが特徴だと言われています。手術で治すことが出来ても、性交渉をする際に『その痕を見られ笑われてしまう』という可能性やトイレや温泉など同性に見られた時に、恥ずかしく感じることも少なくありません。
保険が適用されるのは泌尿器科や大きな病院などが多い
真性包茎の場合など、保険を使って行うという場合には、一般的に泌尿器科や病院などで行うことになります。これらの病院では、包茎手術のみを行っているというわけではないので、仕上がりの美しさが考えられていないことが多いです。傷痕が残ってしまうと、それを治すのは困難になります。傷痕が残る(またはツートンカラーになる)ことを避けるには、少し料金がかかりますが、包茎手術を得意とする専門のクリニックなどで行うことを検討すると良いでしょう。
女性の看護師や女性スタッフに見られると恥ずかしいという場合には、心理的なハードルになる
保険を使って手術を行う際に注意したいのが、病院などでは女性の看護師やスタッフが働いていることが多いということです。包茎手術を専門に行っているところなどでは、患者様のプライバシーを尊重してすべて男性スタッフが対応しているというところがほとんどでしょう。また、他の患者様と鉢合わせしないように完全予約制などが導入されています。
一般の病院などでは包茎手術を専門に行っているわけではありませんし、患者様がすべて男性ではありません。診察には女性、男性のどちらも来ますので、すべて男性が対応というのは難しいでしょう。
もちろん女性の看護師さんやスタッフの方はプロですし、仕事なので問題はありませんが、そうはいっても、見られるというのはとても恥ずかしいと考えてしまう男性が多いでしょう。そのため、どうしても躊躇してしまう人もいるようです。見られるのが恥ずかしいという場合には、料金はかかりますが、包茎手術を専門としているところでなおかつ、すべて男性スタッフが対応しているところで、受けるのが良いでしょう。
自由診療のメリットとは?
保険適用外の自由診療のメリットには、どのようなものがあるのでしょうか?自由診療のメリットを紹介します。
見た目にこだわった包茎手術が行える
自由診療の大きなメリットは、見た目にこだわった手術を受けることが出来るという点があります。保険を使った手術では、必要最低限のものとなるため、見た目の美しさ、仕上がりなどはまったく配慮されていないことが多いです。その点、自由診療の当院では、見た目の美しさを考慮して行っています。
経験豊富で、技術の卓越した医師が手術を行います。男性器の通常時のサイズ、勃起した際のサイズを考慮した上で、どのくらい包皮を切るかを判断します。ただ余った包皮を切れば良いということではなく、美しく仕上げるために慎重にデザインを行います。これにより包茎が解消されるだけでなく、見た目にも心理的にも満足できるのが大きなメリットです。
様々な手術方式に対応している
自由診療の大きなメリットとして、様々な手術方式に対応しているという点が挙げられます。保険適用の場合には、手術方式を選択出来ないケースがほとんどですが、自由診療であれば自分にあった方式を選択出来ます。特に包茎手術の場合は、手術をしたことを他人に知られたくないと考える人がほとんどです。そのため、出来るだけ傷痕が目立たない・手術した事が他人にわかりづらくなる方式を希望する人が多いです。当院では、そのような傷痕が目立ちにくい方式に対応しています。
費用や傷痕の目立ちやすさなどにあわせて、選択出来るのが保険適用との大きな違いでしょう。
自分の希望通りに出来る
手術の主流は、切る手術です。そのため1度切ってしまうとそれを治すということは困難です。技術の低い医師や安価なところで手術を受けると、あとで後悔してしまうということにもなりかねません。当院では、医師が患者様に直接カウンセリングを行います。その中で、手術に関する悩みや不安、疑問、さらに費用などの相談を行います。
他にもどのような方法で、どのようなペニスにするかなど患者様の希望をしっかりとヒアリングして、医師と患者様の理想的なペニスのイメージを共有します。これによって、お互いのペニスに対する理想の相違を出来る限りなくしていき、患者様が希望するペニスに手術することが可能です。患者様に十分にご理解頂いた上で手術を行いますので、安心してご来院ください。
まとめ
包茎手術の一部では、保険が適用されて安く治療費を抑えることが出来る反面、多くのデメリットが存在しています。見た目の美しさを大切にしたい、傷痕を目立たせないようにしたいという患者様は、自由診療の当院にご相談く
EDに関するよくある疑問について
ED改善のための治療に関して、よくご質問をいただきます。
なかには「ED治療薬は服用すると危険なのでは?」といった、間違った情報を信じてしまっているケースや、「そもそもEDって何だろう?」といった悩みを抱えている方もいらっしゃいます。
今回はそういった「よくある疑問」について解説していきますので、正しい知識を身に付け、安心してED治療を行っていきましょう。
EDは病気じゃないから放っておいても大丈夫ですか?
EDとは「満足な性行為を行うのに十分な勃起が得られないか、または維持できない状態が持続または再発すること」を指し、男性になら誰にでも起こりうる病気です。
EDは、動脈硬化を引き起こす可能性がある糖尿病や高血圧をはじめ、脂質異常症などの生活習慣病と関わりが深いため、放っておくことは危険です。
EDはいつか治りますか?
EDは、放っておけば治るという病気ではありません。
日常生活のストレスや疲れが原因の一時的な症状と思い込んでしまう場合がありますが、放置すると悪化する可能性も高いので、少しでも違和感があった時は早めに受診することをおすすめいたします。
EDの治療薬で勃起しますか?
治療薬を飲むだけで勃起するということはございません。
性的刺激を受けると、まず脳の中枢神経が興奮し、その情報が脊髄神経を通って陰茎へと伝わります。すると陰茎の動脈が拡張し、陰茎海綿体という場所へ流れ込む血液量が増えます。同時に、陰茎海綿体の平滑筋が弛緩することにより海綿体へと血が流れ込み、流れ込んだ血液の圧力によって海綿体は硬くなります。これが勃起という現象です。 ED治療薬は勃起を「助ける」薬であって、決して精力剤や興奮剤ではありません。
バイアグラは心臓に悪いと聞いたことがありますが、本当ですか?
バイアグラなどのED治療薬が体に悪影響を及ぼすと考えている方は少なくありません。なかでも、心臓に負担がかかるのではないかと考えている方が多いようです。
実際は、バイアグラなどのED治療薬が心臓に悪い、負担をかけるといったことはありません。ただし注意すべきなのは、バイアグラなどのED治療薬の服用により勃起力が改善された方が、普段よりも頑張って行為を激しくしてしまうことで心臓に負担がかかる場合があることです。
そのため、心臓に持病がある方や狭心症の方がバイアグラなどを服用したい場合、まずは医師に性行為をしても問題ないかということを確認することをおすすめします。
バイアグラは飲み続けると効果が薄れてしまいませんか?
一般的な薬は飲み続けると耐性が出来てしまい、効果が出にくくなる場合がありますが、ED治療薬は加齢が原因で効きにくくなる場合があります。
ED治療薬は「血管を拡張する」という役割を持っており、服用により血流を良くすることで勃起機能を補助します。
ただ、加齢とともに毛細血管は無くなっていくため、どうしても治療薬が及ぼす効果は薄れてしまう他、治療薬による副作用の影響も受けやすくなってしまいます。
診察時には下着を脱ぎますか?
EDの診察はほとんどが問診で完結します。
問診の中で、現在患者様が感じているEDの症状や服用中の薬、生活習慣等についてお伺いしたのち、患者様に最も適した治療薬をご提案いたします。
性器を見せていただくようなことはございません。
ネットで販売されている治療薬は本物ですか?
インターネットで販売されているEDの治療薬は、約半分が偽物という調査結果があります。(https://www.nippon-shinyaku.co.jp/official/company/news/20161124_news.pdf)
本物や海外のジェネリックと偽って販売されている場合が多く、これらは服用すると強い副作用を伴ったり、健康に害が生じる場合もあります。
また、「恥ずかしい」といった理由でクリニックに来院しづらい、偽物が出回っていることを理解しながらも個人輸入等で購入してしまうといったケースも多いです。
必ずクリニック等の医療機関を通して処方してもらいましょう。
ED治療薬と低出力衝撃波治療は何が違うのでしょうか?
ED治療薬は一時的に陰茎内の血管を拡げることで勃起を促します。
年齢を重ねることで血管が減っていくと効果がなくなります。また薬なので副作用も出てきます。
低出力衝撃波治療では副作用の心配もありません。血管を新しく作っていくので、EDの根本治療とされています。さらに、血管が新しくでできればED薬の効果もあがります。
低出力衝撃波治療の効果は永続的に続くのですか?
効果は永続的には続きません。新生された血管は時間の経過とともに再び減少していきます。ある論文では治療後2年経過しても70~80%の患者で効果の持続があったと報告していました。
衝撃波と聞くとかなり不安に感じるのですが、痛いのですか?
痛いのではないかと思われる方が多いですが、実際に受けられて痛いと言われる方はほとんどおりません。
低出力衝撃波治療の副作用はありますか?
副作用はほぼ皆無と論文でも報告されています。
年齢制限はありますか?
20歳以上が対象の治療となっております。高齢者でも問題なく受けていただくことが可能です。
EDとは?症状や原因について解説します
EDとは
EDとはErectile Dysfunctionの略称であり、「満足な性行為を行うのに十分な勃起が得られないか、または維持できない状態が持続または再発する」といった状態を指します。
1998年に行われた調査では、日本人の4人に1人はEDの可能性があるという結果も出ており、EDは身近な病気と言えるでしょう。
EDの定義は幅広く、「勃起が起こらない、維持できない」ということ症状だけでなく、「稀に勃起しないことがある」「勃起できるか不安」など、本人が性交渉に満足を得られない場合にも十分にEDの治療対象となります。
どんな症状がある?
EDの症状は
・心因性ED
・器質性ED
・混合性ED(機能性ED+器質性ED)
・薬物性ED
に分類することができます。
【心因性ED】
心因性EDは精神的ストレスによって引き起こされるEDです。
身体的な異常は見られないものの、緊張や不安といった“精神的に大きなストレス”を抱えていることが原因で勃起ができないという場合には心因性EDの可能性があります。
性行為に緊張感を覚える若い世代の患者さまをはじめ、子作りに対してプレッシャーを感じる男性など、20~30代の患者さまが多い傾向にあります。
「勃起ができずパートナーから責められた」「中折れして気まずい雰囲気になってしまった」
など過去の失敗が「今日はうまくやらなきゃ」「今度もだめじゃないか」という不安やプレッシャーにつながり大きなストレスとなってしまうのです。
心因性EDに悩む方は一人で改善しようと努力しても、逆に性行為へのプレッシャーが増してしまい、うまくいかないケースが多々あります。
「心因性EDは放っておけばいずれ良くなる」というものではないため、満足に性交渉を行えなかったと感じた場合には悩みを抱え込まず、まずは医師に相談することをおすすめします。
【器質性ED】
器質性EDは40代以上に多く、主に加齢とともに毛細血管が減り、血流が滞ることにより発症します。また、器質性EDの特徴として、発症の原因が生活習慣病にある場合が非常に多いことが挙げられます。
高血圧や高脂血症、糖尿病といった生活習慣病との関わりが深く、中でも糖尿病を患っている方の80%近くがEDを抱えているとも言われています。
これらの生活習慣病は血管に大きな負担がかかるため、動脈硬化が進行する恐れがあるのです。その結果EDが起こりやすくなります。
動脈硬化とEDのリスク
血管障害による器質性EDのことを血管性EDといいます。
血管性EDでは、高血圧や糖尿病をはじめとする生活習慣病がもたらす動脈硬化によって血流が滞り、十分な血液が陰茎まで届かなくなってしまうため、勃起することが難しくなってしまいます。
動脈硬化とは、血管が硬くなることで柔軟性を失っている状態や、血管の内壁にコレステロールなどが溜まり、血流が悪くなっている状態のことを指します。
偏った食事、運動不足によって引き起こされる高脂血症、高血圧、糖尿病などの生活習慣病、肥満、喫煙などが動脈硬化を促す主な要因となります。
神経障害によるED
また、血管性EDの他に、神経障害がEDの症状を引き起こしている場合もあります。
勃起状態をコントロールしている中枢神経や末梢神経といった部分に神経障害があり、性的刺激や興奮をうまく伝達できず、勃起できなくなってしまうのです。
事故や外科手術によって陰茎部の神経が損傷してしまった場合や、糖尿病性神経症や脳卒中、パーキンソン病といった病気の他、脊髄や骨盤の損傷による神経へのダメージが原因でEDとなっている可能性が考えられます。
【混合性ED(機能性+器質性)】
混合性EDは精神的なストレスだけでなく、血管や神経障害のどちらの要素も含んでいることが特徴です。
例えば糖尿病や高血圧など、慢性的な疾患が心因性の原因になっている場合もあり、心因性や器質性など複数の要因が関係した疾患を抱えている状態が混合性EDです。
治療の際には、患者さまが過去に経験してきた性交渉に関する心理状態や意識について問診を行い、かつ、身体的に問題が起きていないか、判明していない病気がないかをチェックします。
【薬剤性ED】
現在患っている他の病気や、併発している病気の治療のために「服用している薬剤の副作用」によって勃起が出来なくなっている状態を薬剤性EDと呼びます。
例えば、解熱剤やうつ病の治療に使用されている抗うつ剤や向精神薬、睡眠薬がもたらしている副作用によって、性機能が悪化してしまうといったケースもあり、バイアグラ等の治療薬が効かないこともあります。
薬剤性EDの症状には種類があり、薬剤の接種及び投与による「性欲減退」「射精障害」などが挙げられます。
服用している薬剤の分量や服用の頻度に関しては、必ず医師に相談したうえで決定してください。
ストレスによるEDにはどう対処したらいい?
ストレスによるEDとは?
身体的には問題ないものの、心理面、精神面にかかるストレスによって引き起こされるEDのことであり、心因性EDともいいます。
心因性EDの原因はさまざまで、性行為に対する何らかのプレッシャーや緊張、焦りが原因となっている場合が多くあります。
また、そういった不安を一人で解決しようと思い悩むことがストレスとなってEDを発症している場合も多くあります。
では、どのように心因性EDと向き合っていけばよいのでしょうか。
心因性EDが引き起こされる原因となってしまいがちな具体的なケースを紹介するとともに、そういった状況への対処法を解説していきます。
心因性EDによくあるケース
【Case1.初めての性行為への緊張で勃起できない】
特に20代の方が抱えていることの多い悩みですが、性行為をするにあたって、パートナーを満足させなければいけない、うまくやらなければいけないというプレッシャーを感じてしまう男性は多くいます。
対処法
ED治療薬を使用して、徐々に性行為に慣れていくのがいいでしょう。ED治療薬を使用すると「後押しされている」と感じる患者様もいらっしゃいます。
自分に自信を持つきっかけとなったり、性行為への気持ちを高めるという意味でも治療薬は効果的です。
また、悩みを抱えている場合には、一人で解決しようしないことが大切です。パートナーに相談し、一緒に解決していく過程で“心のつながり”ができるため、リラックスした状態で性行為に臨めるのです。
【Case.2仕事が忙しく、疲れてしまって性行為をする余裕がない】
「毎日仕事が忙しくて、体力的にも精神的にも疲弊してしまい、性行為をする余裕がない…。」というケースは、30代・40代のセックスレスの原因に多いです。
対処法
まずはパートナーとのコミュニケーションの時間を増やすことからはじめ、徐々に性行為への気持ちを高めていくと良いでしょう。例えば一緒に夕飯を食べる、一緒にお風呂に入る、一緒に寝るといったことが挙げられます。
あらかじめ性行為があることを予測できる場合には、睡眠をしっかりとって備えることをおすすめいたします。
【Case3.子作りへのプレッシャーから勃起できない】
子作りの際に、「今日はうまくやらないと」と普段以上のプレッシャーを感じてしまう男性も多くいます。
対処法
まずは夫婦間のスキンシップを増やし、リラックスした状態で性行為に臨むことが大切です。
治療薬をきっかけに性行為に慣れていくこともEDの改善に効果的です。治療薬を使用して性行為がうまくいった場合には、その経験が自信に繋がります。
一人で解決しようとせず、まずはパートナーやクリニックに相談しましょう。
【Case4.パートナーにだけ勃起しない】
なぜかパートナーにだけは勃起しない…という悩みに対しては、「性行為をしなくては」と身構えずに、少しずつステップアップしていくと心に余裕ができ、EDが改善する場合があります。
対処法
まずはお互いに触れ合う時間を増やし、スキンシップをとっていくことから始めましょう。例えば、マッサージやトレーニングを一緒に行うことで、パートナーとの共同作業を増やすことができます。
また、時にはパートナーに「好きだけど勃起しない」ということをきちんと伝えて、理解してもらうことも重要です。
【Case5.AVでは勃起するが実際の性行為では勃起しない】
AVを見すぎて、実際の性行為で勃起できなくなったという悩みを抱えている男性も多くいます。
対処法
そういった場合にはクリニックに相談し、ED治療薬を使用することで性行為に慣れていくことが効果的です。
また、AVの場合と実際の性行為は全く違うことを意識し、自分の中でタスク分けすることも必要となります。
【Case6.性行為とは直接的に関係ないことがEDの原因になっている】
職場でのストレスや性病への恐怖、コンプレックスによる自信の喪失など、日常生活での小さな不安がきっかけでEDとなってしまっている場合もあります。
対処法
こういった場合には原因となっている不安を解消する必要がある他、ED治療薬の使用によって性行為に慣れ、自信を取り戻すことが大切です。
まとめ
治療薬の使用をきっかけとして自信を取り戻し、性行為に慣れていくこともEDの改善方法の一つです。
しかし一人で悩みを抱え込まず、パートナーに悩みを共有して、一緒に問題を解決していくことが二人にとってベストな方法の可能性もあります。
パートナーと体でなく心で繋がるために、まずはコミュニケーションやスキンシップを増やし、気持ちをリラックスさせることがEDの改善につながります。
20代の中折れの原因と対処法
EDや中折れは、年配の方だけに見られる症状ではありません。20代の若い世代でも中折れや勃起不全になることがあります。ここでは、20代の中折れの原因と対処方法を解説します。
20代の中折れの原因とは?
20代の中折れの原因は、多くの場合「心因性」によるものです。心理的なストレスやプレッシャー、トラウマによって性的興奮が起こりづらくなると、勃起の維持が難しくなります。
心理的な原因を具体的に挙げると、以下の3つが代表的です。
仕事のストレスや疲労の蓄積
性行為の経験不足による緊張
過去の性行為におけるトラウマ
原因1. 仕事のストレスや疲労の蓄積
20代はがむしゃらに働きがちな年代。ハードワークによるストレスや疲労が影響することが考えられます。
朝は元気があったのに、仕事が終わって帰ってくると疲労で勃たない…
なんとか挿入できても、途中で疲れが勝って中折れする…
また、単純な疲労だけでなく、上司や同僚との人間関係の悩みやストレスも見逃せません。「上司に怒られてばかりで辛い」「同僚との仲があまり良くなく、孤立している」といった精神的なストレスが大きくなると、性的な興奮も起こりにくくなります。
原因2. 性行為の経験不足による緊張
20代は性行為の経験回数が乏しい場合も多いかと思います。性行為に不慣れですと、様々な不安や緊張が生じる可能性があります。
無事に最後までやり遂げられるだろうか…
不手際で彼女をイライラさせないだろうか…
経験の無さをバカにされないだろうか…
この場合、場数を踏めば徐々に性行為に慣れていって、緊張や不安を克服できるケースもあります。
原因3. 過去の性行為におけるトラウマ
以下のような出来事によるトラウマ(心的外傷)を心に抱えているケースでは、単純に場数を踏むだけでは解決しないケースが多いです。
初体験で失敗して自信喪失
彼女の言動に深く傷ついた
これまで、性行為で一度も満足に射精できていない
トラウマを抱えている方の場合、性行為を前にすると強い不安に襲われます。「また勃たないんじゃないか…」「今回も途中で萎えてしまうんじゃないか…」といった不安のことを、「予期不安」と呼びます。予期不安を感じると肉体面にも影響して、中折れを引き起こしがちです。その失敗がトラウマを強化して、次回の性行為の際に予期不安がさらに強くなり……という悪循環にはまってしまいます。
20代の中折れの改善方法
対処方法1. 仕事のストレスや疲労を確実に解消する
仕事上のストレスや疲労を完全にゼロにすることは難しいでしょう。そのため、ストレスや疲労を溜めこまずに、できるだけ素早く解消することが現実的な対処方法です。
パートナーに仕事のストレスや悩みを気軽に相談できるような関係性を作っておく
睡眠時間を7~8時間は確保する(平日に難しければ休日に多く睡眠を取る)
ストレスを解消できる趣味をもっておく
適度なアルコール(過度な飲酒はNG)
単純な疲労やストレスが原因の場合は、上記の改善方法をまず試してみましょう。
対処方法2. ED治療薬を使いながら性行為の経験を積む
性行為の経験回数を増やしていけば、女性や性行為に対する免疫ができて緊張も緩和することが多いです。その補助として、バイアグラなどのED治療薬を利用するといいでしょう。
【主な特徴】
服用後30分~1時間で効果発現をもたらし、3~4時間作用
食後に服用すると、効果が現れるまで時間がかかる
【可能性のある副作用】
全身や顔の火照り・軽い頭痛・軽いめまい・動悸・目の充血・胸焼けなど
レビトラ
【主な特徴】
服用後約30分以内で、効果発現をもたらし、6~8時間作用
食事の影響を受けにくく、長時間の作用
【可能性のある副作用】
全身や顔の火照り・軽い頭痛・軽いめまい・動悸・目の充血・胸焼けなど
【主な特徴】
勃起不全(満足な性行為を行うに十分な勃起とその維持が出来ない患者)の改善にすぐれた効果を示します。
食事の影響を受けにくい。
服用後36時間にわたって勃起機能改善効果が認められている。
【可能性のある副作用】
全身や顔の火照り・軽い頭痛・軽いめまい・動悸・目の充血・胸焼けなど
上記3種は代表的なED治療薬であり、それぞれの種類によって作用や持続時間に違いがあります。ED治療専門クリニックでは、ED治療薬をお求めやすい価格でご提供しております。
対処方法3. トラウマが非常に強い場合は心理療法も視野に入れる
トラウマは経験不足からくる単純な緊張とは違い、慎重に対処する必要があります。下手に場数を踏んで改善しようとすると、余計に症状が悪化してしまう危険性があります。トラウマを抱えた状態で性行為に失敗すれば心の傷はさらに深くなり、そうなったあとではトラウマを取り除くことが困難になるからです。
この場合は、心理療法の専門家を頼ることも視野に入れましょう。
カウンセラー
セラピスト
これらの専門家によるカウンセリングや心理療法を受けることでトラウマ解決に繋がる可能性があります。もちろん、心理療法の専門家のレベルや技術には個人差があります。トラウマは心の奥深くに根付いているため、ただ悩みを聞いてもらうだけでは解消が難しいでしょう。催眠療法やNLP、信念体系変更(ビリーフチェンジ)といった本格的な心理療法を提供できる専門家を頼るべきです。
中折れどころか、まったく勃たない場合の対策は?
20代でまったく勃起できない場合は、心因性ではなく器質性のEDの可能性があります。事故による外傷を除けば、器質性のEDは動脈硬化などの血管障害が原因です。通常、20代で動脈硬化を発症することは珍しいのですが、食生活の乱れや過度な飲酒、運動不足といった不摂生が積み重なれば、20代の比較的若い方でも、勃起が困難になるケースがあります。
血管性(血管が原因)のEDは、低出力衝撃波 が有効です。患部に低衝撃波を当てることで血流を改善する治療方法で、勃起機能の根本的な回復が期待できます。血管障害が原因のEDの場合は、ED治療薬よりもこちらがおすすめです。
まとめ
20代の中折れ、原因の多くは心理面(仕事の疲労やストレス・経験不足による緊張・過去のトラウマ)
疲労やストレスが原因の場合は、疲労やストレスを溜めこまずに解消することが重要
経験不足からくる緊張の場合は、ED治療薬の力も借りながら場数を踏むのがおすすめ
トラウマを抱えている場合は慎重に!必要なら、心理療法の専門家を頼るのも手
まったく勃たない場合は血管性EDの可能性も!低出力衝撃波治療も視野に入れる
20代のEDは心理的な影響が大きいです。トラウマレベルの場合は心理療法の専門家への相談が必要かもしれませんが、それ以外でしたらED治療薬を使いながら性行為の成功体験を積んでいくことで、改善に向かっていきます。
ED治療専門クリニックでは無料診察を行っており、お薬のご購入についてはご本人の判断におまかせしております。薬を使うべきかどうか判断に迷う場合は、まずは一度、お気軽にご相談いただければと思います。